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S.H.モンスターアーツ ゴジラ(1994)

多感な時期を「平成ゴジラ」とともに過ごしてきました。サインペンで描いたイラストが、「ゴジラマガジン」の投稿欄に載ったこともありました。「お前はゴジラおたくになって明るくなった」、そう言われたこともあります。
そうやって頭の中をゴジラに蹂躙されつつも、どういう訳かゴジラのソフビやフィギュアの類は今まで買ったことがありませんでした。なんと言うか、映画のゴジラと立体物のゴジラが結びつかなかった。あらかじめポーズが決められたゴジラは僕の頭の中のゴジラと繋がらなかったんですね、たぶん。
そこに、可動式のフィギュアの登場ですよ。自分でゴジラにポーズが付けられる、そのことが理解できたとき、僕の中で確かにスイッチが入りました。ああ、ついにこの日が来た、と思いましたね。なんで今なのかさっぱり分からんけど、とにかくこの日が来たんだ、と。それは、ゴジラの発売前に勢い余ってS.H.フィギュアーツの仮面ライダーを集め始めてしまうくらいの転機でした。

見えないものは、見ないように。

S.H.モンスターアーツ ゴジラ(1994)

さてその「S.H.モンスターアーツ ゴジラ」。発売当初話題になったのは、事前にお披露目されていたサンプル版と比較しての、塗装精度の問題でした。個別塗装のサンプル版と大量生産の製品版とでは単純比較はできないものの、特に目の塗装は個体差が酷く、ネット上は阿鼻叫喚の様相。

僕のはまぁマシな方だとは思いますが、こんなはずじゃなかったなぁというのも正直なところ。なんと言うか、正面から見たときの目つきがちょっとヤバい雰囲気でして、こんなのとニラメっこした新堂さんはさぞや恐ろしかったろうなという表情になっています。

そこで写真を撮るときもなるべく正面からのアングルを避けるようになるんですが、すると、あぁ映画でもこんなシーンあったなぁというアングルがたくさん見つかります。真横から見た前進シーンとか、下から見上げた巨大感のあるシーン、白熱線の前のタメとか、そういう見慣れたシーンを再現したときのこの「モンスターアーツ」は、本当に似てますね。
一方で、正面からのアングルって(画的に芸がないからか)むしろ印象に残ってるのは少ないので、そう考えれば目つきの問題もさほど気にならなくなってはきました。

「ゴジラおたく」全盛期の頃は、将来ゴジラ映画の脚本を書くことを夢見て、色々と妄想していたもんです。その頃はソフビもフィギュアも持ってなかったですから、さすがに「ブンドド」はせず、ビジュアルは全部頭の中だけのことでした。それが、こうして自分の手でゴジラを動かしてると、その頃の熱意に似た興奮を覚えます。そう簡単に大人にはなれないんですねぇ。

今だからこそのゴジラ。

S.H.モンスターアーツ ゴジラ(1994)

でもまぁ、今になって平成ゴジラが可動フィギュアになったということだけで有難いことですよね。いやいやもちろん、メーカーは僕らの世代がお金を稼ぐようになるのを手ぐすね引いて待ってたっていうのは当然ですけど、それでもゴジラの存在すら忘れられようとしてるこの時代に「平成ゴジラ」ですよ。
しかもね、これが「ゴジラVSスペースゴジラ」のときのゴジラだって、正直マニアにしか分からんことじゃないですか。お店で「高いオモチャやなー!」って驚く一般客にはどうでもいいことじゃないですか。それでも言っちゃう。「スペゴジ」ですよ、って言っちゃう。大メーカー様が一般客ほったらかし。いやいやもちろん、そう言っておけば後々バリエーション展開できるってのも当然ですけど、そもそもそんなバリエーション展開できるほど売れるかどうかも分かんないわけで。もうこれは、なんやかんやの色々な諸々に感謝しないと気が済まない心境です。あと、買うのを許してくれてる奥さんにも感謝しないと・・・。

とにもかくにも、この先も平成ゴジラ関連のラインナップは予定されています。プラスアルファの妄想力さえあれば、誰もが川北紘一になれる(気になる)時代が来たわけです。人生80年、これがおそらく最初で最後のタイミング。このシリーズが長く続くためにも、当時映画館でご一緒していたかもしれない皆さん、オモチャだからと敬遠しないで、どうぞお付き合いを。

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