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ZOIDS RZ-013 カノントータス

RZ-013 カノントータス

亀のことを英語では「タートル(turtle)」あるいは「トータス(tortoise)」といいます。どう違うのかというと、「タートル」は特にウミガメのことを指し、それ以外の亀は「トータス」になります。我が家では亀を3匹飼っていますが、いずれも淡水で生活する亀なので「トータス」。そしてこのZOIDSは一応「カメ型」となっていますが、その名前とスタイルからして、リクガメがモデルなのでしょう。ちなみに、ワニガメなど亀の中にも凶暴な種類はいますが、リクガメはそれほど凶暴ではありません。

亀の習性と運用方法の変遷。

ZOIDS RZ-013 カノントータス

カノントータスの甲羅にどしっと乗っかった、大口径の主砲。かつてこの武装は「突撃砲」とされていました。突撃砲とは、歩兵とともに前線に出て、敵防衛拠点の障害物を排除する役割を持つ自走砲(およびその主砲)のことです。左右に旋回しない砲塔はまさに突撃砲そのもので、亀ならではの厚い装甲も、その任にうってつけです。亀はこの甲羅で身を守ることにより、2億年近い間、種を存続してきました。地球に現存する生物の中では、防御に関する実績はトップクラス。折り紙つきなわけです。

それがどうしたことでしょう、共和国の習性なのか、あるいは単にうっかりしたのか、よりにもよってコクピットを頭というむき出しの一番無防備な部分に付けてしまいました。亀の甲羅は確かに固いのですが、それはその中に頭と四肢を仕舞い込んでこそ効果を発揮できるのです。
確かに頭を仕舞えばいいのですが、亀が頭を甲羅に入れるときは、基本的に防御態勢をとるときです。四肢もすべて仕舞い込んで縮こまり、こわばって、じっと敵の攻撃を耐えている状態なのです。頭だけ仕舞ったまま歩き続けるということは、まずありません。コクピットは律儀に頭部とせずに、甲羅の中にでも付ければよかったものを……。

その辺りを反省したのかどうかは分かりませんが、機獣新世紀版での役割は後方支援となりました。となると、固い甲羅はあくまでも兵士の生存率を高めるための装備として運用されたのでしょう。亀としては正しい運用方法だと思います。ただ、あわせて主砲が突撃砲から荷電粒子砲(デスザウラーが口から吐くやつ)に変更されたとのこと。こんな小さなZOIDSにそんな大層な装備……。やることが極端ですね。

ZOIDSの魅力をギッチリ凝縮。

ZOIDS RZ-013 カノントータス

機獣新世紀版は緑の部分が濃い色になり、引き締まった配色になりました。全体として黒っぽい印象は、兵器としてのリアリティが増した気がします。この色合いだと、オレンジ色のキャノピーも非常に似合っていますね。

全身が細かなモールドで埋め尽くされており、モチーフを離れてミリタリー色が強められています。
甲羅の一部が開くという点は最も亀らしからぬ部分ではありますが、おそらくはここから歩兵部隊が前線に飛び出していったのでしょう。コクピットの件は置いといて、構造は実際の突撃砲に倣ったものですし、実在した兵器の意匠や機能を移して来ようという意図が見えます。設計の思想として、「モチーフである動物をいかにメカっぽくするか」という方向性ではなく、「実在の兵器と動物をいかに融合させるか」というところに重きがあった……と考えるのは飛躍しすぎでしょうか。

このような脇役のメカ、しかも亀という地味なキャラクターが「やられメカ」として作られたのではなく、適当な任務それに見合ったデザインがされているというのは、ZOIDSの魅力のひとつだと思います。こんな小さな体でそれを体現しているカノントータスは、まさに傑作のひとつと言えるでしょう。

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