お化粧直しの必要性。

S.H.フィギュアーツには、BLACKやRXと同じように、シャドームーンも初期のラインナップに加えられていました。ロボットのようなデザインが幸いしたか、シャドームーンは見た目に違和感もなく、傑作のひとつに数えられています。そのため、BLACKとRXがリニューアルされると分かった際にはオークションで高騰する光景も見られましたね。ただ、リニューアルされてマッチョになったライバル達に比べれば、若干線が細い気がしないでもなかった。そういう面で、お化粧直しだけでの再登板は分かる話です。まぁ、価格の方はお化粧直しで済んでないですけれど。

ただちょっと、なんかこう、肩幅が広くなっちゃって、元のシャドームーンのイメージから離れちゃったかなぁという気がしないでもないです。確かに強そうではあるんですけど、寺杣昌紀(てらそままさき)さんの落ち着いた声の印象が少し薄まっちゃった感じがします。やっぱりあの声ですよね。秋月信彦役の俳優さんが声を担当されていない理由は存じませんが、子供心にあの寺杣さんの声は強烈にカッコよかった。悪役らしいドスの効いた声でもないし、ヒロイックな高い声でもない、落ち着き払った大人の品のある声。それが強敵という印象をより強くしていたと思うんですよね。

悪役の価値。

声とともにもう一つ、シャドームーンをカッコよく演出していたものがあります。それが、かかとのトゲ。「レッグトリガー」というらしいですが、これが歩くたびに「カシャン!カシャン!」と音を立てて動くんですね。いかにも戦いにくそうな装備ではあるんですが、この機械的な仕組みが男の子ゴコロをくすぐりまして、もっぱらそこに注目して見ていました。まぁ、アクションシーンでは動きやすいスーツになってますんで、あれほど堅そうだったレッグトリガーもビヨンビヨン動いていたりしてガッカリしたんですけれども。
願わくば、S.H.フィギュアーツもレッグトリガーだけは金属にしてもらいたかったですね。昔は足だけ金属でしたが、それもなくなっちゃって、最近はポーズをつけるのに苦労するんです。レッグトリガーが金属だったら、重心が下になって立たせやすくなってたかなとも思いますしね。

風の噂で、シャドームーンは平成ライダーの時代になっても何度か復活させられてると聞きました。懐かしいから見たくなる?いやいや、もういいです。RXで復活したときすでに、彼は哀れな存在でした。信彦には戻れず、ゴルゴム帝国もすでにない。ただRXを倒すことにしか存在意義を見出せない亡霊。しかも、アップのシーンもボロボロのアクション用スーツで済まされる扱い……。あの気高き世紀王の変わり果てた姿に、子供ながら憐憫の情が湧きました。彼は創世王になるため、そして地球上にゴルゴム帝国を繁栄させるために、BLACKと戦うことを義務付けられた戦士なんです。当初の目的が叶わなかったのに、BLACKがほいほい復活するからと言って、セット商品みたいに出してくるのはやめていただきたい。それが、当時の子供の一人としての想いです。

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