鬼気迫るゴジラがここに。

さてその「最期」のゴジラを再現したこのフィギュアですが、これもやはりまた、素晴らしいと言えます。技術があれば、体中から立ち上る白い湯気を合成したいくらいに劇中の雰囲気を眼前に持ってきてくれました。
見た目はゴジラとしては特殊なものですが、このシリーズのゴジラのリニューアル版とも取れるくらい、第一弾となった通称「モゲゴジ」からの改善点が多々見られます。それは造形はもちろん、可動範囲や塗装などまで。 気になるのはやはり目でしょうか。「モゲゴジ」は特に目の塗装で批判を浴びましたが、これはその目が赤く発光して目立つデザインでありながら、非常に力強い視線になっており、改善が見られます。ただ、オレンジの虹彩が輪のように光る劇中と較べると、ちょっと違う感じではありますけどね。
全身の至るところにクリア樹脂を使い、体をマグマが流れるような表現がされています。撮影用スーツは重量100kgを超えたと言いますが、本フィギュアもボリュームアップしており、劇中の迫力と強さと合わせて、その重さもが伝わってくるようです。

この先にあるもの…。

劇中のゴジラは、鬼気迫るものがありました。
核爆弾となった自らの体を引きずりながら、何かに導かれるように東京に上陸する。かつてゴジラの息の根を止めたオキシジェン・デストロイヤーの化身が眼前に立ちはだかる。しかし、悪魔のような姿のそのデストロイアでさえ、ただの障害物に過ぎない。デストロイアがなんとか一矢報いても、ゴジラの歩みは止められない。挙句、自らを生み出した遠い母である人間に止めを刺され、デストロイアが騒々しい舞台から引きずり下ろされたとき、ついにゴジラの歩みは止まるのです。第一作で人間の生み出した化学兵器に葬られたゴジラは、時を越えてもはや人間の手に負える存在ではなくなり、神に赦されたかのごとく自ら昇華していきました。
あの荘厳な、ゴジラの最期。あれはシリーズの「終わらせ方」としては個人的に最高のものだったし、感動できる映像でした。あの頃の自分がこのフィギュアを手にしていたら、映像を思い出して震えたことでしょう。ただ、時は流れてしまった。ゴジラが別の顔をして蘇り、そしてもう一度スクリーンの向こうに消えてしまうくらいに。
「VSシリーズ」が自分の期待とは違う方向に進んでいった先の、ゴジラの最期。その感動は、「ゴジラすごい、ゴジラかっこいい!」と興奮した原初の記憶にやっぱり勝てない。「VSビオランテ」のゴジラ、通称「ビオゴジ」を今の技術で形にしてほしい。それを触ったときの感動は、たぶん私にとってはどのキャラクターのフィギュアにも勝るものだと思うんです。ゴジラの可動フィギュアが素晴らしく進化し、ビオランテの発売が実現した今、対峙するゴジラの登場を首を長くして待っています。

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