ホットロディマスの成長を再現。

ロディマスコンボイは、サイバトロンの2代目総司令官。血気盛んな若き戦士「ホットロディマス」が、前司令官コンボイからマトリクスを受け継ぎ、パワーアップした姿です。パワーアップというか、厳密には急に老け込んだんですが、そのぶん司令官にふさわしい強さとカリスマ性を身に着けました。ただ、その経緯について描かれた映画「トランスフォーマー・ザ・ムービー」は当時日本で公開されず、TVシリーズだけ観ていると、総司令官がある日突然別人になったという印象になってしまったのです。まぁ、僕らが子供の頃はそういったことがままありましたけどね……。当時はビデオがある家も少なかったし、打ち切りや放送時間帯の変更もよくあることでした。毎週楽しみに見ていたアニメが、翌週から突然ローカル局のバラエティになったなんてことが何度あったことか。

このMP-9は、映画の主役とも言えるホットロディマス/ロディマスコンボイをなるべく再現しようとした商品です。写真には撮ってませんが、付属する腕のアタッチメントはどちらも映画に登場したもの。一つの商品でホットロディマス→ロディマスコンボイの変化とそれぞれのビークルモードへの変形を実現しようとしたのも、この映画で急成長する姿が鮮烈だったからに他なりません。立場は違えど、両者は別々に存在するものではなく、一人のキャラクターなのです。

驚異の4段変形。しかし、ロディマスコンボイのビークルモードは車体の大半がほぼ完成品として付属しており、その内部にホットロディマスのビークルモードをしまい込む形で変形が完了します。つまり、ほとんど「ガワ変形」。これには賛否両論……というか拒否反応が多くあったと記憶していますが、個人的にはやむを得ないと思っています。映画を観ていれば、やはりホットロディマスがロディマスコンボイに成長する様をこの手で再現できるのは、まさに夢のようなこと。しかし作る側はそれをコストの範疇でやらないといけない。であれば、この方法もやむなし。あくまでひとつのロディマスとして存在していればいいのだから。ただ、最初に変形方法を知ったときは、正直ちょっと落胆しましたけどね(笑)。

ロディマスよ、もう一度。

変形の仕方で物議を醸しながら発売に至ったMP-9。しかしその評価は、ファンが商品を手にした時点で急落しました。デザインや変形機構の問題なんかじゃない、この商品はいたるところに欠陥を抱えていたのでした。

まともに変形させられないし、変形させたとしてもその状態を維持できないんです。やたらと固い関節に始まり、自然とはずれるロック、そもそもハマらないジョイントや、動かすとすき間からスプリングがはみ出す脚部など、変形トイとしての致命的な問題がそこら中にあるという状態でした。変形どころかポージングにも難儀する始末で、一度遊んだらもう顔も見たくないというレベルだったんです。

どうやら現在は改修版が世に出ている模様ですが、初版を買ったファンはもう阿鼻叫喚ですよ。有志が独自の改修方法を編み出してくださって(こことか、こことか)、僕もそれにならってやってみたわけですが、壊さないように手加減してやってるせいで、ある程度までしか改善しませんでした。それでもまぁ、姿勢を維持できるくらいまでにはなっています。

見ての通り、ロディマスコンボイとしては威厳ある風貌でデザインもスタイルも完璧だし、見た目は個人的に非の打ちどころがないのです。それなのに、あまり触れたくない存在になってしまっているのが悲しい……。せっかくウルトラマグナスが出てくれたのに、出してきて並べるのも億劫でした。

マスターピースシリーズはこの次のMP-10(コンボイ)からリニューアルされました。ただ、MP-10の大きさはこのMP-9を基準にして決められたらしく、リニューアル前と後とに片足ずつ突っ込んだような中途半端な存在になっています。こうなったら、いっそのこと別々の商品でもいいから、リニューアル後の規格でホットロディマス/ロディマスコンボイを出してほしい……なんて書いてる途中で、ホットロディマス(単体)がマスターピースとしてリニューアルされるらしいという噂が! タカラトミーもリベンジを期していたのか。今度こそ、と祈らずにはおれません。

 

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